2012-01-01から1年間の記事一覧

Sentinela

天使、ダビデの尻を辱め/無涯、無響に眠れ/オイル、月に烙印燦めいて/拉致、処刑の踏み絵を/其の骨神々/其の傷、闇間に/共に歩みて共に死す/背後、潰された子の腕/無情、無調に咽び/オイル、月に烙印燦めいて/流砂、舌下の墓標にて/高き窓、夜開き/執行のベ…

Astro Black

蝙蝠御免/両翼を射抜かれ磔のお前/百獣を統べる玉座を望めば/百鳥を引き裂く牙を与え/両牙を戒め口枷のお前/百獣を欺く舌を望めば/百鳥の飛べぬ帳を下ろし/両翼を奪われ獄舎のお前/此の世を劫火で焼き尽くし/再び夜と翼を与えん/此の世の虚界を翼で切って/未…

Enlightenment

今や此処よりお前は羅列される言葉語りの読者であろうとする/今や此処よりお前は羅列される阿呆語りの読者であろうとする/地下室へ向かう階段狭しと処刑のスライド幾重にて/緋銅色に印された顎の摘み上げ渦巻きに/o獄行きとm獄行きの選別投棄の誤差を見て/腐…

Foetus

路傍に打ち捨てられて/萎れ腐った黒衣乞食の屍骸の如し/異常歪に錆骨飛び出し破れた蝙蝠傘の皮膚捲り/其の内臓を覗き見れば/未だ端然たる支骨の並び譜頂きに/果たして呆けた空に覗き返され/しかし唯、一心に地平45度の宙天仰ぎ/有らん限りの記憶の背中を覗き…

Starless

夜の海月の明滅に群れ為す蛾どもを従えて/全て処罰の下に集え/光を知らぬ愚かの頂に立ち/高潔と静謐の精神へと向かう/此れぞ無用の極地にて/改竄と複製の毎秒に眠り/国歌は裏声で歌え/輝きに細めた瞼を裏返し/瞬く白眼に砂を注げば/ルルドの未明にポリグラフ…

Enlightenment

耐性の暗渠に沈む月よ/今や此処よりおまえは用無し/今や此処より芥と消えて/震えているのはおまえの幽霊/あきらめの悪い麻薬のように/それは卑屈の成れの果て/耐性の暗渠にゆらめく月よ/今や此処よりおまえは何者でもなく/今や此処より虚ろの響き/震えている…

Home Comfort

アテンホ、アテンホ/蟲の下僕に乞う/その隅々まで戴くに/冥くなったら四つ数えろ/阿呆鳥は夜に飛べ/乳房を頭上に掲げ/卒倒の海に立つ/アテンホ、アテンホ/蟲の下僕に乞う/その隅々まで戴くに/冥くなったら三つ数えろ/濡れ蛇は砂と交われ/肩に繋げた両足で/無…

Starsailor

阿呆の峠を宙ぶらりんの両脚で蹴り/蛇の棲み処の冥き双つの穿ちへ/ゆらゆらと砂漠を歩む者/ギギは跛行でピーは纏足/木偶は震えに身をまかせ/双子の黒子の眸は一対/双子の黒子の耳も一対/双子の黒子の口ふたつ/無用の時間に入れ替わり/咀嚼の時間に整列す/蛇…